3回転+3回転コンビネーションジャンプ

昨日の日経夕刊やNHKのニュースでも誤って説明されていたザヤックルールですが、
今日の毎日朝刊の田村岳斗さんの解説でも間違っていて軽くショックを受けました。
ザヤックルールは“試みた”ジャンプが問題なので高橋選手の4Tは無関係です。
高橋選手の場合は3Aにつけたセカンドジャンプの3T*1が引っかかっているので
プロトコルの左側だけ見てもダメです。確か織田選手もそうだったと思いますが…。
なぜか報道では4Tが3Tにダウングレードされたことが原因とされているのですが、
本人や関係者はきちんと理解できているのでしょうか。同じミスはしないでほしいです。


そしてここからがタイトルに関係ある話なのですが、
現在の新採点ルールではFSでの3+3コンボの必要性がかなり下がってきている気がします。
2回繰り返せる3回転以上のジャンプは2種類*2までというのがザヤックルールですが、
採点の際に認められる3回転ジャンプはアクセルを入れて全部で6種類あります。
それに対してフリースケーティングで認められるジャンプ要素は男子が8個*3までです。
ということは4回転ができない選手は8回実施する3回転ジャンプを8個の要素に1回ずつ
入れればよいので2Aを実施しない限りセカンド以降に3回転を実施することはありません。
4回転ができる選手なら1回だけセカンド以降に3回転を実施することになりますが、
あとの2個のコンボではセカンド以降は2回転になります。ならざるを得ません。
わかりやすい例がプルシェンコ選手のトリノ五輪FSでの演技でしょう。
彼は3+3コンボを実施できる技術を持っていながら冒頭以外のコンボは3+2でしたが、
リスクを避けたのではなく、ルールで認められないのですから3+3でないのは当然でした。
ザヤックルールは昔からあったものですが以前は存在を感じることが少なかったので、
新採点になって要素を詰め込む必要が出てきた結果なのかなと少し感じたり。

*1:回転不足で2T判定

*2:3回転と4回転は別の種類として扱う

*3:うち3個までをコンビネーションジャンプにできる